好きな俳句を教えてください。:日本語のクラスの宿題

今3年生の日本語のクラスで、俳句について勉強しています。
その勉強の一環として、「日本人の知り合いに好きな俳句を二つ教えてもらって、季語や切れ字を確認し、鑑賞し、どちらが好きかについて書く」という宿題があります。

3年生のクラスの学生は日本人の知り合いの一人や二人いるはずですが、俳句が重なってしまう可能性もあるし、いろいろな世代、いろいろな人の感覚で選ばれた俳句に親しんだほうが学生にとってもいいと思うので、この記事をお読みの方にぜひ一つ(宿題では二つですが、ここでご紹介いただくのは一人一つで構いません)自分の好きな俳句を紹介していただこうかと思いました。

見本として、私も一句思い出してみました。
てふてふが一匹韃靼海峡を渡つて行つた。 安西冬衛(明治から昭和)
(てふてふがいっぴきだったんかいきょうをわたっていった)

五七五になっていませんが、俳句です。
「てふてふ」は「ちょうちょう」のことです。

小さなちょうちょうが、韃靼海峡(サハリンとロシアの間の海)というところで、本当に渡っていくわけではないんですが、まだ寒い春先の海にを前にしても、ひらひらとちょうちょうが飛んで向かっていくようすが、春のいのちの力強さを感じさせて、いい俳句だなと思うのです。
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この記事へのコメント

ACHI
2006年03月01日 12:14
①閑さや 岩にしみ入る 蝉の声  / 松尾芭蕉(1689年)
(しずけさや いしにしみいる せみのこえ)

お寺の境内にたくさんのセミがいて、その鳴き声は大音量だけど、まるで岩々にしみこんでいるかのように風景としっくり馴染んで聴こえる。
環境と調和した大音量のことを「閑けさや」と表現した着眼(耳)点が素晴らしいと思います。

②秋風や ひとさし指は 誰の墓  / 寺山修司(1935~1983年)
(あきかぜや ひとさしゆびは だれのはか)

ひとさし指を「墓」に喩えたシュールな句です。他人の指、本人の指、諸説あるようですが、ひとさし指を口の前で立てるとそれは静寂を促す合図でもあり。「秋風や」といい、虚無感ただよう独特な世界観の句です。

というわけで、以上「静寂」にまつわる2句を挙げてみました。^-^
ACHI
2006年03月01日 12:19
ごめんなさい。「しずかさや/しずけさや」「いわに/いしに」どちらだったか自信がありません。(>_<)
2006年03月01日 15:32
始めまして。自分の好きな句を、ということなのでつい(*^_^*)

  梅林を額明るく過ぎゆけり  桂 信子

一読景がよく見えて、梅の咲くころの透明な日差しが感じられる句です。「額あかるく」という措辞から、妙齢の知的で明るい女性の姿が想像され、季語の「梅林」とよくひびきあった、清潔感のあふれる作品です。

  手をつけて海のつめたき桜かな  岸本 尚毅

桜の咲くころの季感が、過不足なく表現されていて感心します。確かに日一日と暖かくなっては来ているのですが、「今日は暖かいね」などと言いながら海に手をつけてみると、まだまだ海は冷たい。ぞくっとするような「桜」の美しさと、「ぞくっ」とする体感。微妙に感応しあっててます。

日本を代表する「梅」と「桜」を挙げてみました。
美代子
2006年03月02日 07:45
http://www.paraverse.org/

フロリダ在住のアメリカ人俳人のHPです。中々面白いですよ。
2006年03月03日 16:15
>ACHIさん
松尾芭蕉の句が大音量だと気がつきませんでした。音を句にするのも難しいでしょうね。寺山修司って俳句も詠んでたんですね。ってまるで何もしらないんですけど。。。人差し指が墓ってどういうことでしょうかね。気になりますね。やっぱりタバコを加える指で、タバコの煙が線香ですかね。不思議な世界ですね。

>kekoさん
初めまして。俳句のブログをなさっているのですね。写真もとてもきれいですね。梅と桜の句のご紹介有難うございました。ぞくっとくる海の冷たさ、感じがよく分かりました。もう一つのは、日本語教えていながらセンスがないので「額あかるく」がちょっとよく分からなかったのですが。。。見た目として髪を上げてて、額に春の日差しが当たって明るいということなのか、あるいは聡明という意味で「あかるく」と言っているのか、あるいはもっと別のことなのでしょうか。。。

>美代子さん
俳人のHPのご紹介有難うございます。
このサイトはかなりの情報量ですね。この方はどうやら絵もやっていて蕪村のようですね。
doi
2006年03月03日 16:39
実るほど  頭を垂れる   稲穂かな
みのるほど こうべをたれる いなほかな

理想の生き方のひとつです。
まずはしっかり実をつけてから。
実のない今は虚勢張って生きてます。。。
2006年03月03日 20:16
ヒロシさん、ご丁寧なコメントありがとうございました。
桂信子の句については、どうも説明不足のようでした。「額明るく」は散文で言うならば、きりっと前髪を上げた額が、梅の花明かりの中で際立って明るく見えた、ということでしょうか。しかし俳句が散文ではないところが「季語」の働きです。この場合「梅林」の言葉から「まだ春になり切らない透明で清冽な空気」が想像され、それは「額明るき」主人公のイメージにつながってゆきます。「梅林」と「額明るく」はイメージを重ね合いながら、梅林を過ぎてゆく一人の女性の姿、「明るくて、健康そうで、純粋そうで、聡明そうで、清潔そう」な、希望に満ちた青春期の女性を、生き生きと想像させてくれるのです。
ただしこれは、あくまでもkekoの鑑賞です。
2006年03月04日 02:18

よく見ればなずな花咲く垣根かな  芭蕉

春になれば、色とりどりの花が咲く。
しかし、垣根をふと見たら、なにやら花が咲いている
よく見たら、ペンペン草の花が咲いている。
名もない草なのに、その美しさは他の花にはない美しさではないか!

まるで芭蕉の目の動きと発見そして感動という時間の経過が感じられる名句だと思います
2006年03月04日 21:33
>doiさん
私もその気持ち忘れないように生きたいです。私の場合は、まず実らないといけないですけど、実らなくても。。。

>kekoさん
ああ、なるほど。勉強になります。季語の季節感からイメージを広げていくんですね。目からうろこです。有難うございました。なんだか自分も一皮向けたような気がします。

>エイジさん
夜遅くにすみません。有難うございます。
確かに、その「はっ」としてよく見て「あっ咲いている!」という発見の喜びに至る時間の流れが感じられますね。エイジさんもいろんなところにそんなアンテナを張っているというのに通じるような気がします。

2006年03月05日 22:04
芭蕉や蕪村とくれば、正岡子規も忘れられないでしょう。
どの句が良いというほど、詳しくないのですが正岡子規の書いた
『病床六尺』や『仰臥漫録』は一読をお勧めします。彼の俳句についての考え方がよくわかると思います。

せみの声 バトン渡して 赤とんぼ 
久保田 涼(静岡市内 小学2年生)静岡市児童文芸作品集より

季節の移り変わりを素直に、過不足なく表現できていてすごいなあと思います。

2006年03月06日 13:54
>ひろくまさん
正岡子規、近世から近代への流れを追うことも大切ですよね。

せみの声の句、ご紹介有難うございます。
実は自分の恥をさらすようですが、おーいお茶の新俳句大賞なんかを見ても、小学生や中学生の俳句のほうが大人の部の俳句より分かるんですよねー。
2006年03月10日 00:19
初めまして。もう宿題の締め切りはすぎちゃったかな?

やせ蛙 まけるな一茶 これにあり

これを読んだとき子供でしたけど、衝撃(しょうげき)がありましたね。忘れられない句です。
2006年03月16日 05:43
>adasaokiekさん
遅くなりましたが、書き込み有難うございました。
私もこの句の臨場感というかそんな感じが好きです。
2006年03月17日 03:29
行く春を近江の人とおしみける 芭蕉

琵琶湖湖畔に旅をして、春霞のたたづむ河岸に立ち、春の
終わりの風情を近江(現在の滋賀県)の人と惜しんでいる。

春の琵琶湖畔・唐崎の情景を謳った芭蕉の句ですが、本歌取りのひとつです。なぜ、「近江の人」かといえば、万葉集の柿本人麻呂の「さざ波の滋賀の唐崎さきくあれど大宮人の舟待ちかねつ」の和歌からきています。唐崎にはかつて天智天皇の代に都だった大津宮がありました。それが天武天皇の代にになり、奈良に都が戻った。天智天皇の時代に華やかだった大津宮には、もう宮廷人の舟は回航してこない…といった歌。この「滅びのあられ」を謳った人麻呂の歌を根底に芭蕉は情景句を読んだのです、そこには、万葉の時代から流れる日本人の持つ「滅びの美学」が感じられます。
2006年03月19日 05:15
>アルスとロゴスさん
書き込み有難うございます。
滅びの美学、いいですねぇ。大津京なんてもものがあったんですねぇ。恥ずかしながら初めてしりました。
伊藤園大好き♪
2006年12月03日 04:56
「たんぽぽの黄色の元気もらいます」

第15回伊藤園新俳句大賞・佳作特別賞、大分県の仁部屋辰徳くん(15歳)
の作品です。

一般人の作品ですがとてもこの俳句を気にいってます♪
ヒロ
2010年11月23日 23:42
芭蕉の「しずけさや」の句ですが、岩にしみいるのは蝉の声ではなくしょいずけさです。大音量の蝉の声が岩にしみこむというのはピンとこないと思います。大音量でいっぱい鳴いている蝉が偶然何かのひょうしにいっせいになきやむことがあるのですが、まさに目の前が真っ白になる静寂さであとからしばらくして風の音とかがすこしずつ聞こえてきます。その静寂さはまさに岩にしみいるごとくです。「古池や」という句も音がテーマでこちらは蝉の声など無いしずかさにぽちゃんと蛙が池に飛び込む音が夏の風情を醸していると思いいます。

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